整理解雇

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本日昼過ぎに妻からメール。
「日本大通りに車を止めてたら駐車禁止キップを切られちゃったよ~~」
当たり前じゃ~
日本全国の警察官がウロウロしてるド真ん中で堂々と路駐するヤツがいるか~
チャレンジャーにもほどがあるわ~
さてさて、以前から気になっていたんですが、会社更生中の日本航空。
とうとう整理解雇を行うようですね。
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日航、整理解雇へ 早期退職募集、最終目標に百数十人届かず
2010.11.9 17:44
  会社更生手続き中の日本航空が実施しているパイロットと客室乗務員を対象にした希望退職の最終募集で、期限の9日までに目標としていた計270人に百数十人足りなかったことが同日、分かった。これを受け、同社は、雇用契約を一方的に解除する「整理解雇」に踏み切るとみられる。管財人の企業再生支援機構や東京地裁と協議した上で、今週中に正式決定する。




 日航が8月末に地裁に提出した更生計画案では、グループ全体で1万6000人の人員を削減する。9月上旬から主力運航子会社、日航インターナショナルの全職種を対象に計1500人を募ってきた。


 これまで2回の募集を行ったが、10月下旬の段階で、目標に対し、パイロットで130人、客室乗務員で140人が足りず、最終募集に踏み切った。日航はパイロットに中国や韓国の航空会社への再就職を斡旋(あっせん)しているほか、客室乗務員の対象者を拡大し、1人1人と個別面談をして理解を求めていたが、最終的に目標には達せず、退職日は11月30日付を予定しており、整理解雇もやむを得ないとの方針を示してきた。


 これに対し、パイロット87人が4日、退職強要の差し止めを求める仮処分を申し立てた。整理解雇をめぐり、労使間交渉が難航するのは必至で、今月末を目指していた更生計画の認可が遅れる可能性もある。
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整理解雇というのは、会社の事業継続を図るために、従業員の一部を一方的に解雇することです。
労働者にとって極めて重要な権利を一方的に剥奪するものですので、これを正当化するためには、極めて慎重な判断が要求されます。
判例上は、いわゆる整理解雇の4要件というものが定立されています。
簡単に申し上げると、①人員整理の必要性があること、②整理解雇を行わずに経営を再建するために他の方策がないか、整理解雇を回避するための努力を尽くしたこと(=最終手段として整理解雇を選択したこと)、③被解雇者選定の合理性(=恣意的に特定個人を狙い打った解雇ではないこと)、④手続の妥当性(=納得を得るための合理的な手続を経ていること)、の4つです。
日本航空の場合は既に会社更生手続下にある以上、①はおそらく文句なく認められるでしょう。
②③④は、外部からではよく分かりませんね。
ただ、更生管財人がこのような強烈な手段に出てくるとすれば、②③④いずれについても相当程度の蓋然性・合理性があるという読みなのでしょう。
使用者からすれば、本当に避けたい最終手段だと思いますので。
もし整理解雇をやると、パイロット及びCAのいずれからも相当な反発が予想されますから、おそらく確実に相当長期にわたる裁判になると思います。
何となくイメージとしては、国鉄が民営化されてJRになった際の任用拒否事件とかぶるものがあります。
会社に残ったとしても、かなりの報酬減額が待っていることは必至でしょうが、
それにしたって解雇されてしまうよりは遥かにマシですよね。
できるだけ法廷闘争は回避してほしいなと思いますが。
おそらく整理解雇の対象になる方々は、長年日本航空を支えてきた功労者なのではないかと思われますので。
日本航空も、長年の功労のある従業員の方々に対し、きちんと敬意を表し、功績をたたえることを忘れてほしくないなと思います。
ではまた。