電話相談のご要望にお応えできない件
当事務所のご依頼は、従来からご紹介が中心です。
が、最近、ホームページやお電話での問い合わせからご依頼に繋がる、ご紹介者なしのケースも増えてきました。
これも、司法改革で弁護士数が激増した影響なのでしょう。
弁護士数が増え、敢えて知人をたどってご紹介をいただかなくとも弁護士にアクセスできる機会やツールが増えたのでしょう。
それはそれでいいことだとは思いますが、弊害もある気がしています。
分かりやすい例で申し上げると、最近、電話口での相談を希望する方が増えたと思います。
が、当事務所の場合、電話口でのご相談は原則としてお受けしないことにしております(例外:足が悪くて外出できない方、入院中の方、など)。
お電話でのお問い合わせは、事務局が全て対応し、簡単な内容(サワリだけ)を伺うとともに、事務所へご来所いただく日程調整とお持ちいただく資料のご指示のみ、ということになります。
私の独断で申し上げると、電話口でのご相談にお応えできない理由は以下のとおりです。
1.大した内容ではないことが多い
電話口で数分しゃべってスッキリされる程度でしたら、おそらく法律問題ではありません。
別に忙しい弁護士がわざわざお相手しなくてもいいでしょう。
中には「事務の方でもいいから答えて!」なんて無茶振りする方もいるようです。切羽詰まっているのはお気の毒だと思いますが、事務局に法律相談なんて、八百屋で魚をくれというようなもんで、事務局がかわいそうですよ。
2.話がまとまっていないことが多い
一体何が問題なのか、もしかして話しているご本人も分かっていないのではないか?、ということがありますね。
そういう方であればあるほど、電話での相談なんて無理ですよね。
まとめて効率良く話すには準備と経験が必要で、結構難しいものです。
3.無料メール相談フォームの存在
事実経緯が複雑なお話でかつすぐのご来所が難しい場合は、当事務所では、ホームページの無料メール相談フォームをご案内するようにしております(https://www.yasutomi-law.com/inquiry/general/index.html)。
メールで内容をまとめていただければ、記憶違いや勘違いも減りますし、ご本人も問題の整理ができるなど、良いことの方が多いと思います。
4.責任あるご回答ができない
電話で相談を求められる側からの見え方を想像していただければ分かりやすいかと思いますが、相手の素姓も顔も分からない、資料も見せていただいていない、話も見えない、無料メール相談フォームがあるのにそれも利用しない(利用できる環境にない?あるいは利用する気がない?)、そんな状況で、いきなり断片的な情報だけを元に一方的に質問されても、弁護士として責任あるご回答はできません。
もしかして電話のお相手はリビングでくつろいでテレビでも見てお菓子でも食べながら片手間に電話しているのかも、となればなおさらですよね。
5.仕事につながらないことが多い
もうお分かりだと思いますが、簡単に言えば、そういうことです。
わざわざ時間と労力を使って電話相談に対応するだけの経済的メリットがないんです。
6.忙しい
実際、私も忙しくしており、次の予定に追われているのですよ。
突然電話を頂いても、ご対応する時間が捻出できないのです。
裁判などで外出していることも多々あります。
逆に、いつも電話に出られる弁護士がいるとしたら、仕事がなくて相当暇な弁護士ではないかと思いますが。
7.真剣度に疑問がある
真剣に相談されたいのなら、せめて事務所に来て顔を見せるくらいはして下さいよ、と思います。
こちらも真剣にご対応するのですから。
弁護士数が増え、弁護士へのご依頼のハードルが下がったのはいいことでもありますが、弁護士が抱える責任の重さは変わりないのですから、もう少し弁護士との付き合い方を考えていただけるといいのだけどな、と思います。
赤坂の料亭の女将などが「最近は粋なお客様が減った」等と仰っているのと同じような感じかもしれませんね。
そういうわけですので、ぜひお気軽に事務所に相談にお越し下さい。
初回相談(最大1時間程度)は無料です。
お越しになれない場合は、無料メール相談フォームをご利用下さい(https://www.yasutomi-law.com/inquiry/general/index.html)。
ではまた!