消費者被害判決(高額着物の過量販売)の件など
もう1月も終わりに近づいておりますが、新年初の投稿です。
改めて、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
しかし、世の中、暗い話題ばかりが多くてびっくりしますね。
いったいこの国はどうなってしまうんでしょう。
今の私には地に足をつけて弁護士業を地道にこなしていくことしかできませんけど、最近、世の中のためにさらにもっと何かできることがないかと考えることが多いです。
まだ具体的に何かが見えているわけではないのですが、しばらく(=おそらく数年単位で)じっくり考え続けたいと思っています。
そんな状況ですが、目下のところ弁護士業が多忙で、相変わらず仕事漬けの日々を送っています。
年末年始ころの主な動きを、守秘義務に反しない限度でご紹介します。
まず、11月~12月には、相次いで嬉しい判決を頂くことができました。
昨年から手がけている案件は、事案の性質上、和解で終了できるものが少なく、判決決着しかないものが多かったんです。
そのため、やたらと証人尋問があって、準備などが大変だったんですよね。
でも、苦労して勝ち取った勝訴判決の味は、いつになっても格別なものです。
中でも嬉しかった判決の一つが、いわゆる展示会商法というもので、高額な着物を大量に買わされてしまった女性(当時70代後半)の代理人となって、相手の業者に対して支払った代金の返還を求めた訴訟の勝訴判決です。
いわゆる消費者被害事件です。
この女性の方は、平成17年ころから平成21年までの約4年間で、合計3000万円以上もの着物・帯・アクセサリー類などを購入させられていました。
展示会の会場に呼びよせられて、その場で着物を着せ付けられたりして、買わないと帰れない状況に追い込まれてしまうんですよね。
それで、結局ほぼ全財産をこの業者に吸い上げられてしまったんです。
当然、そんなに大量の着物を着ることなどありません。
ほとんどの着物は、袖を通すどころか、仕付け糸すら切っていないという状況です。
一人暮らしであったこともあり、また、大量の着物もタンス等にしまってしまえばわからないため、息子さんたちも、この女性から借金の話があるまでは、まったく気づかなかったのです。
頂いた判決は、数千円の低額商品など一部を除き、ほとんどの商品代金を当方に返還することを当該業者に命じる内容でした。
当該業者から即日控訴され、これから控訴審を迎えるところです。
当該業者は、まだバリバリ営業しています。
このブログをごらんの皆様も、聞いたことがある業者かもしれません。
くれぐれも注意してください。
でも万が一そのような高額買物など、消費者被害でお悩みの方がいらしたら、早めに当事務所にご相談くださいね。
また、年明けですが、かなり世間的にインパクトの大きそうな訴訟を提起しました。
私が家裁から命じられて成年後見人を務めている案件の関連の訴訟で、これからまさに審理が始まるところですので、残念ながら詳細は申し上げられません。
ただ、たとえばバンキシャとか、噂の東京マガジンとか、その手の番組がいかにも好みそうな内容ではあります。
個人的には、同様の被害は全国に他数存在するだろうと思いますので、本当はもっと大々的に申し上げたいところなのですが、まだ申し上げられません。
そのうち申し上げられる状況になったら、申し上げますね。
こんな状況で、非常に忙しくしておりますが、体に気をつけてがんばります。
ではまた。