日弁連は3日、2010年の新司法試験に合格した司法修習生のうち過去最多の43%が、7月時点で「就職先が未定」と回答したとする調査結果を公表した。
調査は日弁連が修習生に対しメールを送るなどの方法で3月から毎月実施。7月の調査では、2022人の修習生のうち913人(45%)が回答した。
同様の調査は4年前から実施しており、7月時点の未定率は8%、17%、24%、35%と年々悪化していた。(2011/08/03-18:35 時事ドットコム)
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いや~、これはサムいですよ。。。
2022人のうち913人が答えてるってことは、かなり精度の高いアンケートですよね。
しかも913人のうち43%が未定ってことは、392~393人くらいが未定ってことです。
仮にアンケートに答えていない1109人が全員内定をもらっているとしても(まずそんなことはあり得ないでしょうけど)、約20%近くが未定ってことです。
ちなみに先日の厚労省発表によると、22年度の大学卒業者の就職率は、過去最低ではあれど、91.0%だったそうです。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001hl9v.html
普通に大学を卒業して就職する方よりも、さらに時間と費用をかけて勉強してきた司法修習生の方が就職率が低い、というわけですね。
まあ、巷に存在する大・中・小会社や個人事業主の数と、この狭い法曹界の就職口(裁判官・検察官・弁護士事務所)とを単純に同じ土俵で論じることはできないとは思いますけど、象徴的なデータではあると思います。
もしかすると、初任給も、普通に大学を卒業して就職する方の方が良いのかもしれませんよ。
新人弁護士の初任給が月額20万円、なんて話もちらちら耳にしますから。
どこの事務所がとは言えませんが、意外に巷には存在するような印象です。
ひと昔前なら考えられません。
とはいえ、給料なしでいわゆるノキ弁(=給料なしのイソ弁のようなもの)をせざるを得ない方や、就職口がなくていきなり独立して自前でやらなくてはいけない方(=いわゆる即独)も増えているようですから、初任給があるだけでもましだったりするのかもしれませんね。
なんてこったい。。。
やっぱり今の司法修習制度がおかしいってことじゃないのかなぁ。
一刻も早く制度を抜本的に見直して、例えばそもそもの司法修習生採用人数を削減するとか、例えば国が司法修習生を雇用する枠をもっと増やすとか、何らかの手を打たないと、この状況はますます悪化して、ますます司法修習生の就職浪人が世の中にあふれてしまうと思いますよ。
昔の制度に比べれば突貫工事であるとは言え、また裾野を広げすぎた感は否めないとはいえ、時間と手間と費用をかけて司法教育を受け、育成されてきた人材がたくさんいるわけです。
そんな方々に仕事がなくてプータローやらプーコさんやらになってしまうなど、あまりにひどすぎですよね。
こういう明らかなロス、明らかな制度破綻は、一刻も早く是正しないといけないと思いますよ。
ではまた。