よさこい相談

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久々の投稿です。
相変わらず忙しくしておりましたが、本日の被災地支援相談(福島県いわき市出張)で、とりあえず一段落ついた気がします。
ので、久々に投稿しますね。
昨日(15日金曜日)は、川崎支部で、午後いっぱい証人尋問をしてました。
高齢の方を狙ったいわゆる展示会商法(着物や帯や貴金属類など)の事案で、売買の件数がかなり多いこともあり、尋問のまとめ方に工夫が必要で、かなり疲れました。
そんな中でしたが、本日午前8時少し前に自宅を出て、車でいわき市へ向かいました。
渋滞を心配して少し早めに出たのですが、予想外にスイスイで、3時間くらいでいわき湯本ICへ到着。
せっかくなので、小名浜港の方を見てきました。
小名浜港、確かにまだ津波の傷跡が消えたとまでは言えません。
しかし、地域のみんなで頑張ってもう一度立ち上がろう、という気合を感じました。
ちょうど前日の15日、アクアマリンふくしまも再開したようです。
http://www.marine.fks.ed.jp/
時間があれば見てきたかったのですが、そこまでは難しく、
市場の2階にある市場食堂で生うにいくら丼を食べてくるだけにとどめました。
大丈夫、とってもおいしかったです。
結構お客さんも来ていましたよ。
本日の相談会場は、いわき市の郊外にある「ホテル中の湯」。
避難命令の出ている福島県楢葉町の皆様の避難所でした。
現在約80名が避難されているとのこと。
お子さんのいらっしゃる方々は優先的に仮設住宅などへ移っており、どちらかというとやや高齢の方が多い印象でした。
担当は、私と、もう一人同じく横浜弁護士会の中山弁護士でした。
楢葉町は、位置的には富岡と広野の間くらい、人口は約8000人。
福島第二原子力発電所の1~4号機が所在する町です。
町のうちかなりの部分が、3月11日以来注目を集めまくっている福島第一原子力発電所(大熊町所在)から半径20km圏内の警戒区域に指定されております。
そのため、住民の皆様は、自宅を離れて、会津若松やいわき市内の体育館などを転々とするなど、大変苦労されているのです。
こんな大変な状況下で、果たして法律相談なんてあるのだろうかと思っていましたが、13:30の相談開始から、大盛況でした。
ご相談の内容は、楢葉町の方々だからということもあるのでしょうが、やはり原発関係のご相談が圧倒的でした。
東京電力のプレスリリースを可能な限り逐一目を通し、相談に備えてきた甲斐がありました。
とはいえ、想像を遥かに超える相談もありました。
詳しい内容は申し上げられませんが、本日印象的だった皆様の言葉を列記します。
「被害状況を申告しとほしいと言われますが、たった2時間くらいしか家に戻れなくて、何も確認なんて出来ません。一体被害状況の申告なんてできるのでしょうか。」
「私たちが家に帰れる日は来るのでしょうか。」
「東京電力はインターネットでよく発表を行いますが、我々にはパソコンがありませんし、インターネット接続ができませんので、結局見られません。何の意味もないんです」
「仕事をせずに、失業保険で日々を過ごすことに大変苦痛を覚えます。勤務先が休業してしまっておりますので、やむを得ず休業しているだけなのですから。」
「他の仕事を探そうかとも思いますが、もしも警戒区域指定が解除されて勤務先が再開したとき、他の仕事があるから行けないというわけにもいきません。どうしたらよいのでしょうか。」
そうこうしているうちに、15:00になると、慰問のグループが来て、よさこい踊りをご披露してくれました。
よさこい踊り、ご存知でしょうか。
ルーツは高知県のようですが、今では全国に広まっていますね。
音楽も踊り方もなんでも自由。
そのグループの方のお話だと、ルールはたった3つだけ。
①鳴子を持つ、②礼に始まり礼に終わる、③その土地の民謡を一節入れる、というものだそうです。
大会もいろいろなところで開かれています。
福島ではよさこいが盛んで、100以上のグループが存在するらしいです。
我々は一階の食堂で相談を受けていたのですが、一階ロビーでよさこいが始まると、当然ながら相談の方もいらっしゃらないですし、楽しそうなので、相談を中断して見物に行きました。
避難者の方のうち避難所に残っていた方ほとんどが見に来ていたと思います。
我々も、横浜弁護士会から「相談の間は必ず装着するように」と渡されたビブスと腕章(いずれも「横浜弁護士会」のロゴ入り)をつけて、皆さんと一緒に見物していました。
見ていると、結構激しいんですよね。
でも、皆さん楽しそうでした。
やっぱり踊りとか祭りっていいですよね。
無条件に楽しくなってくる感じ。
日本人のDNA?
あるいは大学→社会人と6年間を東北で過ごした経験?
気付いたら、避難所の運営をしている女性スタッフが引き込まれて、一緒に踊り始めました。
そして、何と我々まで引き込まれてしまい、一緒によさこい踊り。
もちろん振り付けの指導はありましたが、素人でも出来る簡単な振り付けだったので、すぐに覚えてしまいました。
いや~、楽しいこと楽しいこと。
昔ねぶた祭りで踊ったときを思い出しました。
気付いたら、さっき法律相談をお受けした相談者の方が私の隣に!
そのままみんなで手をつないで回ったり飛んだりはねたり。
歌って踊れる弁護士っぷりを遺憾無く発揮することができたかな?
しかしそれにしても。
法律相談からわずか30分かそこいらで、相談者の方と手をつないで踊ったのは、さすがに初めての経験でした。
でも、相談者の方もとってもいい笑顔になっていました。
よさこいの後も相談者の方が続々来られて、何か和気藹々とした法律相談になりました。
また機会があれば、ぜひ被災地支援相談に伺いたいと思います。
ではまた。