前田智徳という男

Blog

広島東洋カープ所属の背番号1番、前田智徳選手。
私と同い年の38歳(私はもうすぐ39歳ですが)。
イチローが登場する前、天才バッターの名をほしいままにした選手です。
打率も高いし、長打もあるし、その勝負強さたるや。
その昔クリーンナップを組んでいた4番の江藤選手よりもおそろしかった印象です。
あの落合博満氏も、「前田は天才」といってはばからなかったんですよね。
イチローも相当前田選手のことを尊敬しているようですよ。
私は王貞治さん(選手としては晩年期でしたが)を見て、少年野球をはじめ、巨人ファンになりました。
そんな私から見て、前田選手がバッターボックスに立っているときのあのたたずまいと眼光の鋭さは、王さんを彷彿させるんですよね。
巨人ファンであっても、心から応援したい選手でした。
彼は左バッターですが、「レフトへ引っ張る打球がなかなか打てない。調子が上がらない」みたいなことを言っているのを聞いたことがあります。
これ、野球をする人なら分かると思いますが、すごいことを言ってますよね。
普通左バッターの場合、引っ張るといえばライト方向です。
レフトへ引っ張るって、一体どんな感覚でしょう?
私は基本的に右バッター(一応左も打てるけどぼちぼち)ですが、ライトへ引っ張るなんてことを考えたことはありません。
そのくらいボールをひきつけて、鋭いスイングで振りぬくからこそ、あれくらい広角に強く鋭い打球が飛ばせるんでしょうね。
しかし、前田選手は、これまでゴールデングラブ賞などをとったことはありますが、ホームラン王・首位打者・打点王などの打撃部門の主要タイトルを取ったことは一度もありません。
すごく意外なんですが(あの清原氏もそうですけどね)。
ただ、前田選手の場合、95年に右アキレス腱を断裂し、その後左足も故障するなど、長らく怪我に悩まされ続けたことが原因です。
怪我さえなければ、どれほどの成績を残せたことでしょう。
いや、あれほどの大怪我を引きずりながらも、通産2000本安打をクリアしたことそのものが、彼のすごさを物語っているというべきでしょうね。
パリーグへ移籍してDHとして活躍するという選択肢もあったかもしれませんが、外野守備にこだわり続けたのか、広島を愛し続けたのか、いずれにしてもセリーグで2000本をクリアしたわけですから、本当にすごいの一言です。
その前田選手が、昨日サヨナラヒットを放ちました!!
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100416-00000142-mai-base
いや~、本当に嬉しい。
同じアラフォー世代、まだまだここにありということを見せ付け続けてほしいと思います。
できればあのあぶさんのように、ここ一番の代打の切り札という形でいいから、長く活躍してほしいと思います。
西武に復帰した工藤選手とか、横浜FCのカズさん、C札幌のゴンさんのように、ファンに夢を与え続けてほしいと思います。
背中で人を引っ張り、ファンに夢を与えられる選手は、そうそういないのですから。
ではまた。